フランチャイズオーガナイザーのブログ

某フランチャイズ本部長として、フランチャイズをオーガナイズならびに発展を仕掛ける仕事をしております。おかげさまで立ち上げたフランチャイズは加盟募集開始から3年で100店舗を突破しました。前々職のフランチャイザー時代には、オーナーコンサルタントチーム責任者としてFC店継続率96%を実現。その後、コンサルティングファームを経た現役のフランチャイズオーガナイザーとして、あるいは特殊なバックボーンを持つ者として、仕事の考えや思うことを発信していく所存です。

インバスケットスキル

常にチームメンバーに研鑽を求めるビジネススキルの一つが「インバスケットスキル」です。

インバスケットとは、まだ決裁がされていない書類が入った「未処理箱」を意味し、
主人公の立場になりきり、制限された時間内にお客様からのクレームや部下からの相談など、
どの職場でも起こりうるような案件を、的確に、かつ迅速に、精度高く処理を行うことができるのかを測るシミュレーション演習のことを指します。
インバスケットに入っている案件を処理していくことが求められるゲームなので、
「インバスケット」という名前が付いたと言われています。
上場企業などでは昇進試験などに採用されているケースもあるようです。

個人的なインバスケットとの出会いは今から6年前でした。
当時の組織で自分はまだマネージャーという職位でしたが、
そのマネージャーの中で選抜されたメンバーだけが受講できる(外部の)マネジメント研修があり、
2日間に渡ってのプログラムだったのですが、
その中で前述の「インバスケット」の問題を解くというプログラムがありました。
1時間半、筆記のインバスケットテストをこなす中で、
参加メンバーが1人づつ別室に呼ばれ、
呼ばれた時点で当然一旦テストはストップして別室へ移動。
そしてその別室では、
悩みを抱えている部下の色々な背景や設定の用紙があり、
その用紙を2~3分で読んで理解し、
その後さらに別室へ移動すると、
外部のコンサルの方がその部下役としてスタンバイしており、
自分自身が上司として、その部下との面談をする・・
そしてその面談後、すぐに最初の会場に戻り、
筆記テストを再開する・・というものでした。
ちなみに部下面談ロープレの様子は翌日に、
参加したマネージャー全員で1人1人の部下面談を映像で確認し、
全員からフィードバックを受けるという時間もありました。
当時は分からなかったですが、
要は2~3分の準備時間とかですぐに部下面談に向かうと、
取り繕う時間もないので、良くも悪くも日常の上司力、
過不足のない現状が浮き彫りになるため、そういう意図もあったんだなと今は把握できます。

インバスケットという概念や免疫がない当時の自分は、
テスト中はまあ盛大に散らかったのですが(笑)
意外に点数は悪くなく、
且つ前述のマネージャー達からのフィードバックにより、
マネージャーとしての当時の自身の課題も明確になり、
(当時は30代前半でギラギラして猛スピードでステップアップして、ほんの少し天狗でしたが、
同じく選抜された腕が確かな同職位のメンバーからのフィードバックだったので、
腑に落ちる度合も深く、妙に刺さった記憶があります)
その後のマネジメント人生のベクトルを変えるキッカケになりました。

そして何より「ビジネススキルにこういう概念があったのか?!」と刺激を受け、
このインバスケットのスキルを向上させていけば、
単純な話、大多数の周囲と比べて自分がこなせる仕事量が段違いで増えるため、
成長スピードも段違いになるし、更にステップアップできるだろうし、より重要な仕事を任せられるのではないか?と気づくことが出来ました。
それ以来、マネージャーとしての通常の仕事は朝飯前レベルでこなしつつ、
他に、会社を前進させるために何が必要かと、プロジェクトを考えたり、仕事を創ったり、
当時の上司陣営には何でも振ってくださいと言い続けていました。
その恩恵(?)から、後にも先にも仕事量という意味では、この6年前が強烈に最も忙しかった年でしたが、
この流れから当時の会社内で発足されたオーナーコンサルチームの責任者に抜擢されるなど、
ターニングポイントにもなりました。
言わずもがなこのオーナーコンサルチーム責任者の経験が無ければ今はないです。

という風にやや大袈裟かもしれませんが、
自分のマネジメント人生をより輝かせるキッカケをくれたのが、
この「インバスケットスキル」でした。
なので、こんな素晴らしい概念やスキルは、
大事なメンバー達には理解してもらいたいし、
インバスケットスキルを向上させて輝かしい未来を引き寄せてもらいたいと、
そんな思いから、インバスケットスキルの向上を求めております。
※100店舗規模のFCの本部を自分含め9名で運営しているので、
強制的に多少のインバスケットスキルを持たなければならない環境というのもありますが(笑)

インバスケットは少数精鋭の組織に属するビジネスパーソン
あるいはマネジメントを追求するんだというビジネスパーソンの方々には、
絶対に研鑽を推奨するスキルです。ではまた。

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カゴに入っている猫。インバスケットを表現しているとアーティスティックに解釈。