タイトルを見て「今回はサッカーの守備についての話か」と思われた方、申し訳ありません。
フランチャイズの話です。
何の話かというと、我々のフランチャイズにおけるスーパーバイザー(以下SV)の采配についてです。
大概のフランチャイズは、SVがエリア制で、
九州エリアはこのSV、東北はこのSVというように、
エリアごとでSVを配置するケースが多いと思います。
そのエリアごとで支店を置いたりすることができれば、そこにSVが常駐していて、
緊急事態が起きたらすぐに現場に駆け付けることができるというメリットがあります。
ですが、立ち上げたばかりのFC本部がいきなり各地方に支店を作るなど、
先行投資にしても無駄要素のウエイトが大きくなってしまいます。
そこで我々のフランチャイズでは、
「人」の要素重視で加盟店ごとのSV専任制のスタイルで歩んできました。
どういうことかと申しますと、
我々のFC本部の仕組みとして、自分が加盟前最終面談で100％加盟オーナーと対話する機会がありますから、
その約2時間の時間内でそのオーナーの特性をキャッチアップし、
その要素や地域における生産難易度を踏まえて、
このオーナーであればこのSVという風に「人」の要素で担当SVを采配しています。
基本的にはこのオーナーはあのSVが良さそうだな～という相性要素で考えますが、
単純に相性だけで判断しないこともあります。
例えば大変恐縮ですが、このオーナーは時間をかけて少しマインドやベクトルを修正の必要があるなと感じたら、
相性フィットは二の次で、それが実行できるSVを采配することもあります。
このマンツーマンSV制の背景には、
以前のFC本部でのオーナーコンサルチームの責任者時代、
オーナーから「SVを変えてください」という依頼が非常に多かったという経験が基づいています。
こういった声が挙がった際、
オーナーの主張を額面どおり受け取ってすぐにSV交代をしたわけではなく、
（ザー側視点でオーナーはお客様ではなくビジネスパートナーですから）あくまでフラットに意見を聞き、
オーナーに落ち度があると感じたら、SVの交代をすることなくオーナーに対して是正を求めることもありましたが、
紐解いていくと、要は人と人の相性、あるいはSV側のSVとしての能力不足、
このいずれかが問題の本質というケースが多かったんですよね。
そのため、我々のフランチャイズでは、
まずはSVとしての採用基準を高く設定し、
基本的にはオーナーの個性を選ばず、大多数のオーナーと相対できるヒューマンスキルを持ったメンバーでなければ、
SVとして採用をしない方針を選択し、
このうえで更に相性やマインド/ベクトル要素でマンツーマン制で展開することを判断しました。
これが見事に奏功し、
現在のフランチャイズでは、オーナーからSV交代を要請されたケースは、
過去3年間で片手で数えられるくらいしか事例がありません。
こういった背景もあり、SVチームに対しては、
「オーナーからのSV交代要請」が最もSVとしての評価を下げざる得ないことだと定期的に伝えています。
ともすると、安易な発想でオーナーに対して媚を売ることを考えがちですが、
オーナーもイチ経営者ですから、
媚を売ってくるSVが良いSVなんて誰も思わないです。
人として気持ちの良い人間というベースのうえで、
業績安定や事業発展のための気づきを定期的に与えてくれる信頼できるパートナー・・
それがオーナーがSVに求めることだと思います。
そういった意味では、我々のSVチームは本当に優秀で、
SVチーム全員が前述の実現のために、
常にヒューマンスキルの研鑽やスーパーバイジングやコンサルティングの勉強をしてくれています。
ゾーン（エリア）ではなくマンツーマンで守る
まるでサッカーの解説のようですが、
フランチャイズオーガナイズにおける1つの戦術のお話でした。
※超が付くほどの余談ですが、実際のサッカーシーンでもイタリアのアタランタなど、今時珍しいマンツーマンの守備戦術を駆使しているクラブが躍進してきますね～
ではまた。
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