フランチャイズオーガナイザーのブログ

フリグマ代表取締役/FCオーガナイザー&コアフランチャイジーの養成講習主宰/FC本部中枢歴10年/自ら立ち上げたFC→加盟募集開始→健全に3年100店舗実現/ビジネスチャンス連載/日経FCショー・FRAX TOKYOなどFC主要イベント登壇/2024年APAC・FCコンサルTOP10選出

ヘッドハンティング

前々職のFC本部企業に入社したのが2012年。
その時点でフランチャイズに特段興味は無かったですし、
フランチャイズ業界で生きていこうなんてことも一切思っていなかったです。
巷に溢れている将来何がやりたいのか分からない30歳のビジネスパーソンでした。
そんな心情とは裏腹に、入社直後に所属した現場の事業部にて、
ありがたいことに1年でMGR、2年でMGRの最高峰ランクまでステップアップすることができ、
その後、オーナーコンサルチームを立ち上げ、責任者となりました。
そしてそのオーナーコンサルチーム責任者として1年ほど経過したとある日、
会社に自分宛の入電がありました。
当時のFC本部企業は150人くらいの規模の会社で、
社外との取引において自分が窓口になっているのは数社しかなかったので、
指名の入電は珍しいことでした。

何だろう?って思って電話を取ると、
いわゆるヘッドハンティングを専門としている会社の担当者からでした。
何やら自分を欲しいというオファーが2社からあり、一度お会いして具体的な話が出来ないか?とのこと。
その時の自分はビジネスパーソンとして視野が狭く、
このオファーがどういう性質か、どの程度の意義なのか分かっておらず、
ただただ社外からヘッドハンティングのオファーをもらったという事実に舞い上がっていました。正直な話。
転職する気はさらさら無かったのですが、
人生初体験の興味本位だけで、ヘッドハンターに会ってみました。
ホテルラウンジに呼び出され、
ピシッとしたビジネスマンのヘッドハンターとやり取り。
そのヘッドハンティング専門の会社のこと、
そして今回オファーしてくれているFC本部企業のことを話してくれました。

実際、その企業名などは明かしてくれなかったですが、
2社ともFC本部企業で、
いずれも事業部長ポジションでの年収4桁超えのオファーでした。
2社とも共通した経営課題として「多数のFC加盟店の撤退」が挙げられ、
その課題が解決できる人材を探している中で、
当時属していた自分のFC本部はオーナー継続率96%を誇っており、
そこでオーナーコンサルチーム責任者であった自分に白羽の矢が立ったと説明してくれました。
そもそも自分を知ったキッカケを尋ねると、ある人物からの紹介で・・とのことで、
その方が誰なのか、そのヒントすら一切明かしてもらえませんでしたが、
誰かが自分の仕事ぶりをきちんと見てくれているのだなと、非常に嬉しかった記憶です。
ちなみにそのヘッドハンターとは結構仲良くなり、
そこから1年くらいは定期的にやり取りしてました。
当時の自分の視界の中では、とんでもなく嬉しい出来事で、
一切転職を考えていなかったので企業との面接は辞退しましたが、
ヘッドハンティングオファーが届いた」という事実、
さらにフランチャイズ業界での自身の市場価値を実感できたことは大きな自信になり、
今後、フランチャイズ業界の道を邁進しようと決意した1つの出来事でした。

・・と、ここまではポジティブ側面というか、
言い方を悪くしてしまえば、世間知らず的な切り口で書いてみました・・・
どういうことかと記しますと、
このFC本部企業から後にコンサルティングファームへ移籍を果たすことになり、
そのコンサルファームにて、新事業として組織構築コンサル事業&キャリアコンサル事業を立ち上げることになるのですが、
その事業の一端として、いわばヘッドハンター側も経験しました。
ヘッドハンター側を経験して理解したヘッドハンティングの構図とその事実に、
当時の自分はただの勘違い野郎だったと知ることになるのです。笑

まずヘッドハンティングという言葉が大枠で捉えられ過ぎていますが、
文字通りヘッドハントするのがヘッドハンティングオファーと言えるので、
「イチ営業マンとしてヘッドハンティングされた~」
経理のポジションでヘッドハンティングされた~」などは、
ヘッドハンティングではなく、ただのスカウトの類いです。
最低でも、事業部長以上などのいわゆるマネジメント層ポジションのオファーをヘッドハンティングと言います。

また、そのただのスカウトであろうがヘッドハンティングであろうが、いずれにせよ言えることですが、
ヘッドハンターはアナタのビジネスパーソンとしての能力をほぼ分かっていません。
ヘッドハンターはオファー側企業と契約を締結しており、
転職いわば入社が成立したら、
その該当者の理論年収の30%~35%ほどをオファー側企業から報酬として受け取るのです。
つまりヘッドハンターが狙うのは、
フットワークが軽くて転職してくれそうな35歳未満の年齢層で、
且つその中で効率よく高い報酬を狙える高年収層なのです。
優秀かどうかは知る由もないですから、
とりあえず企業HPなどでインタビューが掲載されている35歳未満でそこそこ高年収っぽいなと思ったら、
テレアポ部隊が架電する・・という構図です。
勿論、自分もヘッドハンター側をやってみて、
本当に「あの人は仕事できる」「常に結果出す」という話や噂を聞いたら、
駄目元でその優秀な方に直接アタックをしてみたこともありましたから、
このプロセスの場合は純度の高いヘッドハンティングオファーと言えると思います。
ですが、大概はアナタのことをそんなに把握していない状態での「商売ヘッドハンティング」なのです。これが現実です。
そのため、ヘッドハンターから声が掛かった際には、
ひとまず話を聞いてみて、
ヘッドハンティングなのか?ただのスカウトか?
・純度の高いオファーなのか?とりあえずの声掛けなのか?
このあたりを見極め、
冷静に客観的に自分のポジションや市場価値を認識しましょう。

これらを踏まえて言えることとして、
まず当時の自分へのオファーは、スカウトではなく一応ヘッドハンティングと言えるレベルのオファーでした。
ですが、自分の能力をさほど認識してもらっていない、自分のみがターゲットの純度の高いオファーではなかったと思います。
当時の自分の能力や実績を考えると、それは良くも悪くも適正なものだったと理解できます。

とはいえ、そのFC本部2社から年収4桁超えのヘッドハンティングオファーを受けた事実に対して、
世間知らずだったがゆえに良い意味の勘違いをすることができ、
「ああ自分はフランチャイズ業界で生きていけるんだな~ならばもっと頑張ろう」と、
より一層フランチャイズ業界で存在感を出したい、フランチャイズ業界内での市場価値を向上させたいと思うことができ、
モチベーションMAX状態が継続し、色々な努力を重ねてきて今があります。
こう考えると、あながちヘッドハンティングオファーは無駄ではなかったと思うのです。

当ブログを御覧いただいている35歳未満のビジネスパーソンの皆様。
価値の高低はさておき、ひとまずヘッドハンターから連絡やオファーが届くように全力で仕事に打ち込んでみてください。
そのヘッドハンティングオファーがダイレクトに人生を変えるかもしれませんし、
あるいは自分のように良い意味の勘違いをすることに繋がり、人生のベクトルが定まることになるかもしれません。

あとこれもヘッドハンター側を経験したからこその目線ですが、
「社長」はヘッドハンティングの対象となりにくいです。
例外も多少ありますが、ヘッドハンティングされるかもしれないというのは、
組織で働いている間だけの特権と言えることも付言しておきます。
ではまた。

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