冒頭、少しだけ自分の昔話をさせてください。
ひょんなことから高校生の頃から芸能界に入り、約7〜8年で何社か事務所も渡り歩きました。
その中で、色々思うことがあり、自分でプレイヤーを兼ねて事務所を作った方がいいと判断し、
事務所みたいな団体を自ら立ち上げたことがありました。それが21歳の頃でした。
今回の本題ではないので具体的なエピソードは割愛しますが、
その事務所風団体時代の日々は、自分が考え、行動しなければ、団体に属するメンバー約10名の人生が終わる(と思い込んでいた)という日々でした。
この年齢でのこの経験が、
間違いなく自分のリーダーシップ・マネジメントの素養を磨くことに繋がりました。
数年後に本気で組織のリーダーになりたい方への推奨書籍 - フランチャイズオーガナイザーのブログ
結果的に20代で芸能界を卒業し、
一般社会へチャレンジをすることになったわけですが、
前述の経験があったからか、ビジネスパーソンとしてデビューしてからも、
最初から「誰かの指示を受けて仕事をするのが恥ずかしい」という感覚がありました。
どの組織でも、組織の全体像や方向性と自分のミッションを照合し、
どんな「結果」を残すことが正解かを定める・・
そしてその結果を出すために必要なことを自ら思案→行動を自然と実施し続けてきました。
要は指示を受けなくたって、結果を出す自負があることと、
その指示内容が盲点だった場合、そこに自身が先に気付けなかったという要素で、
「指示を受けることが恥ずかしい」のです。(余談ですが指示が本質的で無かったり、既に着眼していたりする内容だと、イラっとしてました。笑)
芸能界で仕事をする=完全に個人事業主です。ギャンブル以上にギャンブルです。
また、事務所風団体を運営していると、
何時間働いたからいくらお金がもらえるという概念が当然に皆無なので、
組織に属すようになってからも、
今日は何時間働いたからOKとか、休みだから仕事しなくてOK~などの概念が一切なく、
自分が出すべき「結果」から逆算して必要と感じたことは、
勤務時間外だろうが、休みの日だろうが取り組んできました。
こういった背景があるので、
芸能界を卒業し、組織に属すようになってからも、
自らを「サラリーマン」や「従業員」と捉えたことは1秒もないです。給与が保証されてると安心したことも1秒もないです。
視点を変えれば、もし自身が指示を受けたことだけこなす「サラリーマン」や「従業員」的なマインドで仕事をしていたら、
ダサすぎて自分自身のことを大嫌いになる、そんな感覚です。
・・と前フリが長くなりましたが、
こういう感覚を持ってどの組織でも仕事をしてきた中で、
今回の推奨書籍「取締役の心得」を読んだとき、
妙に合点がいく感覚になりました。
本書の冒頭に以下のような内容が記されています。
取締役は勤め人としては最高の到達点である。
~中略~
管理職となり、その中で成果を積み重ね、ようやく取締役の座を射止める。
取締役就任はビジネス人生の一つの「証」と考えていいだろう。
やや時代錯誤を感じるのは否めないものの、
今でも上場企業では、1つの会社で継続的に勤めてステップアップし、
取締役を含めた役員になることがステータスで、
多くのビジネスパーソンが目指せ取締役!で仕事をしているでしょうから、事実として捉えた方がよいでしょう。
ですが、そもそも取締役になれる人の確率は1,000人中1人、約0.1%。
殆どのビジネスパーソンは部長にもなれずキャリアを終えるのが現状のようです。
役員に「昇りつめる人」の小さな共通点【1】 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
つまり猛烈に仕事に打ち込むのは大前提として、人望そして何より結果などが伴った先に、
ビジネス人生の「証」として取締役の職位があるみたいなところですかね。
一方で、これが本書を推奨する理由でもあるのですが、
取締役=全てのサラリーマンにとって一度は目指したいポジションではあるものの、
取締役の負うべきリスクがしっかり記されています。
まず取締役が従業員ではないというのは御存知でしょうか?
咀嚼しておいた方が話が早いので、
職位と契約形態(委任・役員/雇用・従業員)を下に纏めました。
ややこしい話ですが、
執行役員は役員ではなく、従業員なんですよね。
あくまで取締役からが役員です。
また、余談ですが、役員の名称において、
会長、社長(代表取締役)、副社長、専務、常務、取締役・・など様々ですが、
会社法上は実は全員「取締役」でしかないのです。
専務や常務といった呼び方は、あくまで会社の中で決めている呼び名で、
ほぼ社内でのあだ名だと個人的には思ってます。笑
CEOやらCOOやらと英語を駆使したとて一緒です。
会社法上はCEOもCOOもただの取締役なんです。
閑話休題。
取締役は会社との関係が、雇用契約ではなく委任契約なのです。
雇用契約は労働法に守られ、よほどのことがない限り、
理不尽にクビを切られることはないでしょう。
ですが、委任契約の取締役は、労働法の保護は一切無く、
極論、株主総会や取締役会で解任動議が発動されて、
それが可決されてしまえば、即刻クビになります。
また、繰り返しますが取締役は従業員ではないので、
社長同様に経営責任が問われます。
場合によっては、解任されるだけでなく、
株主代表訴訟により株主から損害賠償請求を受けることもあります。
株主代表訴訟が起こり得るケースとしては、
主に「善管注意義務」と「忠実義務」を怠った際、
任務懈怠(けたい)責任を問われて・・というものがあります。
総じて、取締役というのは勤め人の最高峰であり花形であり、
当然報酬も桁違いになってくるケースが殆どなわけですが、
一方で、従業員ではなく経営陣なので、
何の保証もないし、経営において結果が出なければ、
いつ何時さよならのリスクを背負っているのです。
これを読んでいる皆様、この取締役のリスクの側面を読んでみて、
何を感じるでしょうか。
もし少しでも「いや~怖いな~」「自分には無理かも」と思われた方は、
取締役のオファーがあっても断った方がよいです。
それがアナタのためであり、会社のためです。
一方、ここで述べたような取締役のリスク側面が、
一切リスクに感じない、いわば長年常にそういうスタンスで仕事をしてきた!という方は適任だと思います。
アナタこそ勤め人の最高峰、花形に相応しいです。0.1%の方です。
そういったアナタは遅かれ早かれ、
取締役や役員オファーが届くはずなので、
今回推奨の「取締役の心得」を読んで、準備しておくとよいでしょう。
ではまた。
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株式会社フリグマ(Flegma,Inc.)代表取締役社長
佐々木翔(sho sasaki)
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