フランチャイズオーガナイザーのブログ

某フランチャイズ本部長として、フランチャイズをオーガナイズならびに発展を仕掛ける仕事をしております。おかげさまで立ち上げたフランチャイズは加盟募集開始から3年で100店舗を突破しました。前々職のフランチャイザー時代には、オーナーコンサルタントチーム責任者としてFC店継続率96%を実現。その後、コンサルティングファームを経た現役のフランチャイズオーガナイザーとして、あるいは特殊なバックボーンを持つ者として、仕事の考えや思うことを発信していく所存です。

考察シリーズvol.1「ベンチャー・リンク」③

ベンチャー・リンク考察、第3弾です。
第2弾の記事はベンチャー・リンク内部にいた方の記事を引用したため、魅力は十分に理解できました。
今回は東証一部上場企業であったベンチャー・リンク社が、なぜ倒産まで追い込まれたのかを考察していきます。
参考にさせていただいたのは、以下5つの記事やデータ。

日本食糧新聞社の記事/2002.10.07
辛口・外食にモノ申す:ベンチャーリンクの強引なFC勧誘 - 日本食糧新聞電子版

優秀な個人の方の株的観点からのコラム/2006年05月03日
コラム: ベンチャーリンクを考える

フランチャイズ研究所代表・黒川孝雄氏の文書/2012年5月号「日本のフランチャイズ支援ビジネスの概況」
http://www.franchise-ken.co.jp/franchise-comment/franchise-2012/franchise-1205.pdf

フランチャイズwebリポート内/独立開業・起業のお役立ち用語集『フランチャイズ大事典』
『エリアエントリー契約』とは? | フランチャイズWEBリポート

Yourpedia/ベンチャーリンク
ベンチャー・リンク - Yourpedia

これら記事内の内容を要約すると、以下のようになります。

ベンチャー・リンク社の収益モデルは、フランチャイズ展開を希望するFC本部をクライアントとし、加盟開発代行としての収益。加盟金の半額。
その後、SV機能代行もスタートし、FC本部クライアントからロイヤリティ半額の収益。
さらにそのクライアントFC本部が上場した際のキャピタルゲインも得る商法になっていた。

ベンチャー・リンクが仲介する加盟店契約は「エリアエントリー契約」という特殊な契約形態をとっていた。
FCの加盟契約は、店舗物件を決めたあとに結ぶのが一般的。
これに対してエリアエントリー契約では、物件確定前に「東京都港区」など出店を希望するエリアの出店権利を購入する。
だがエントリー料を本部に納入したものの、店を構えることができずにいるケースが多かったのだ。
2002年5月時点、ベンチャーリンクが仲介した契約は4,742件。そのうち3,096件分が未出店。
エントリーの地域別成約表をもとに契約を急かされて、とりあえずでエントリー料を支払ってしまったが、
その後、予定していた融資が金融機関から断られ、出店できず・・
あるいは物件選定中に本業が厳しくなり、資金難になり出店できず・・などのケースが多発していた。
あまりにも急速な展開であったため、ほとんど売りっぱなしという状況になり、
サポートも受けられない加盟希望者が各地で訴訟を起こすようになった。

また、ベンチャー・リンク社の構造的にFC本部もクライアントとなるわけだが、
そのFC本部側からすると、ベンチャーリンクに経営指導料(ロイヤリティの半額)を取られると利益率が下がるため、
ある程度、全国展開を実現した時点で、サンマルクなどそれぞれのFC本部企業が独立。
ベンチャー・リンクに頼らず、本部として自前で加盟店に経営指導などをすることになった。
ゆえにベンチャー・リンクの収益モデルが崩れ、収益が減少。

そもそもコンサルタントの弱さも原因であった。
コンサルタントの弱さ」とは何か?具体的には、人に教えたり人を叱ったりは得意だが、本当は自分でやったことはない、という弱さである。
この部分の“勘違い”がベンチャーリンク転落の1つの原因であった。
サンマルクガリバーやレインズ、タスコ・・・他の企業の尻をたたき、上場させている時代は良かった。
ビジネス・モデルとしては回っていた。
ところが前述のように、上場させた本部がその後にベンチャー・リンク社から離れていくようになった。
その後、ベンチャー・リンク自体がFC本部という事業にシフトしていったが、これが成功せず、八方塞がりとなった。
2011年10月、上場廃止

2012年3月12日。東京地裁民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

 

考察③における3つのポイント
1, 尋常ではない数の説明義務違反によるエリアテリトリー権契約。それが原因による訴訟の数々
2, FC本部クライアントが離れ、収益モデルが崩れる
3, その後、ベンチャー・リンク自体がFC本部として立ち上げたビジネスが失敗。実は現場を知らないというコンサルティング企業の限界が露骨になった

 

ふむふむ。だいぶ今回の内容で、
日本フランチャイズ業界においての風雲児的企業ベンチャー・リンクがなぜ衰退してしまったのか?
これの理解が深まりましたね。

さて次回は①~③を踏まえたうえで総括的な記事として、
フランチャイズチャンネル内で語られているベンチャー・リンク御出身のFCプロデューサー竹村先生のお話をもとに考察していきます。
ではまた。

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