フランチャイズオーガナイザーのブログ

某フランチャイズ本部長として、フランチャイズをオーガナイズならびに発展を仕掛ける仕事をしております。おかげさまで立ち上げたフランチャイズは加盟募集開始から3年で100店舗を突破しました。前々職のフランチャイザー時代には、オーナーコンサルタントチーム責任者としてFC店継続率96%を実現。その後、コンサルティングファームを経た現役のフランチャイズオーガナイザーとして、あるいは特殊なバックボーンを持つ者として、仕事の考えや思うことを発信していく所存です。

フランチャイザーとして仕事をする全ての方が見るべき映画

タイトルそのままですが、
フランチャイザー組織に属する全ての方が見るべき映画を紹介します。

映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

Amazon.co.jp: ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(字幕版)を観る | Prime Video

誰もが御存知のマクドナルドがどのように世界的に有名なファーストフードチェーンへと進化していったのかの物語です。
言わずもがなそこには「フランチャイズ」というキーワードが軸となってます。
※ここからはネタバレも含むので、所感を見ずに映画を先に見たいという方はここでブログを閉じてください

 

ここからは個人的な所感です。
1,レイ・クロックにフォーカスを当てた学び
やはり「執念と覚悟」これに尽きます。
事実、序盤で描かれているように、
ミキサーも大して売ることが出来ず、営業マンとして特段実力があるわけではなかったわけで、
では営業の腕がない(当時54歳)レイ・クロックがなぜ大成功したのか?
それを一言で表すならやはり「執念と覚悟」だったいうことですね。

では何に対しての執念と覚悟があったのか?それはビジネスで成功したいことへの執念と覚悟です。
例えば全く売れなかったミキサーを8台も買うという飲食店(マクドナルド兄弟運営の店)が存在し、興味を抱き、実際にその飲食店を往訪。
そこでマクドナルドの味やオペレーションやクオリティの凄さを目の当たりにしても、
普通の人間ならそのビジネスに加わりたいとは思わないのではないでしょうか。
マクドナルド兄弟を会食に誘う行動をしないのではないでしょうか。
ビジネスの成功者になりたいという執念が、マクドナルドのビジネスポテンシャルを嗅覚で確信し、
マクドナルド兄弟を会食に誘い、兄弟の物語を聞き、距離感を縮め、
そこで「フランチャイズだ!」と、チェーン化しなくては勿体ないと切り出せたのです。
けして実力やセンスある者だけがビジネスの成功者とイコールではないと、そんなメッセージ性もあるように思えます。

2,マクドナルド兄弟にフォーカスを当てた学びについて
まず表面的に映画として見てしまうと、多数の人が彼ら兄弟に同情や哀れみを感じると思います。
ですが仮説として、仮にマクドナルド兄弟がレイ・クロックと出会っていなかった未来はどうだったのだろうと考えます。
マクドナルド兄弟は特段、拡大しようというビジョンも無かったわけなので、
レイ・クロックと出会っていなかった数年後の未来を想像しても、
マクドナルド兄弟がコントロールできるせいぜい+5店舗くらいしか広がっていなかったと思います。
レイ・クロックと出会い、そのオペレーションやノウハウが意に反して急激にアメリカ全土に広がってしまったと描かれていますが、
ではそれによって、マクドナルド兄弟が運営している店舗のお客様が減ったのか?全くそんなことはないでしょう。
むしろアメリカ全土(後に世界中)にマクドナルドが広がり、ネームバリューやブランディングがなされたことによって、
マクドナルド兄弟が運営する店舗にもメリットがあったのではないか?と感じます。
そのため、特段同情や哀れみを感じる必要はないというのが個人的な所感です。
彼らは全く持って人生の敗者ではなく、ただの経営方針の違いだけの話です。

3,出会いによる転換期
この映画でビジネス的な観点での大きな転換期は、ハリー・ソナボーンとの出会いだと思います。
「バーガーが作られる土地を所有しなくては帝国は築けない」と提言した人物。
実はこの出会いがなければ、
(ロイヤリティが安い契約で走ってしまったことにより)9州に13店舗の状態で財政難が改善されず、そこで本部機能が危うくなり、ビジネスが終了していたかもしれないんですよね。
彼との出会いにより、店舗(不動産)を所有し、それをフランチャイジーに貸す、賃料ビジネスとして収益をスケールさせました。
じゃあそもそも彼(ソナボーン)はなぜレイクロックに協力をしたのか?
それは出会って早々に言っていたように、
その時点で彼はマクドナルドの常連で、レイ・クロックに敬服していたから。
つまりマクドナルドのファンだったから協力してくれたということですね。
やはりレイ・クロックの行動が人の心を動かし、ソナボーンのような強力な協力者と(財政難の中)間一髪のタイミングで出会うことが出来たというわけで、
こういった背景からも、繰り返しますが「執念と覚悟」が重要ということですね。

余談ですが、映画のセリフの中で、
レイ・クロックが加盟検討者に対して、
「ガッツがあれば成功を保証する」
と発言してますが、これはアメリカの映画ならではの感覚で、実際にはフランチャイザーが発言してはならないセリフです(笑)
なぜならガッツというのは定義が曖昧だし、成功を保証する時点でそれはもう事業では無くなってしまいますからね。

4,最後に
この映画を見て、フランチャイズ事業の本質である「良いサービスを再現性ある仕組みにして世の中に広める」を改めて理解することが出来るでしょうし、
そのフランチャイズを展開するうえで、何が重要なのかも勉強になると思います。
フランチャイザーとして仕事をして燃え滾る方々にとっては、教材として良い映画だと思うので、
何か悩んだり、壁にぶつかったりしたときなど、定期的に見ても良いと思います。

ちなみにこの映画内で描かれていなかったフランチャイズ事業の個人的にやり甲斐になっている要素としては、
各加盟店やオーナーの人生背景やキャラクター、そのそれぞれオーナーと本部の関係性や絆、
また、時にはトラブルがある中で(苦笑)、ただそこからどう信頼が回復していき団結していくか・・という様々な人間ドラマです。
1人1人のオーナーとの出会いから(フランチャイズとして)事業を御一緒するストーリーがあるわけで、
それを機械的に捉えるのではなく、人間ドラマとして捉え、
その積み重ねがFC本部として歴史になり、より強固なFC本部になっていくわけです。
このあたりも今回の映画では描かれていなかったフランチャイズ事業の面白さ/ストーリーの1つです。

こういうのは本当に個人的な感覚で、共感してもらえない可能性もありますが、
例えば本部メンバーで「●●店の▲▲オーナーから電話があって・・」というやり取りが飛び交い、それが嬉しい話題だろうが、そうでない話題だろうが、
そうやって本部メンバーが常にどこかしらのFCオーナーのことを考え、それが話題の中心であること自体が、フランチャイズ事業の醍醐味だと感じてます。

とにかくこの映画を通じての自分からのメッセージは一言
フランチャイズ事業って本当に面白い」というシンプルなものです。

ではまた。

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