フランチャイズオーガナイザーのブログ

フリグマ代表取締役/FCオーガナイザー&コアフランチャイジーの養成講習主宰/FC本部中枢歴10年/自ら立ち上げたFC→加盟募集開始→健全に3年100店舗実現/ビジネスチャンス連載/日経FCショー・FRAX TOKYOなどFC主要イベント登壇/2024年APAC・FCコンサルTOP10選出

ビジネスサバイバルに必要な8つの能力を均等に伸ばそう

先日、とあるビジネスマンから相談があり、
自信を失い、そして自身を見失い、何をしたらいいか分からないとのことでした。

自分が率いるFC事業部メンバーにはいつだかに個別で伝えた内容ですが、
野心や適性と勘案し、10年後どういう状況(何をしたいか誰と成し遂げたいか)であれば自身がハッピーであるか・・
ここからの逆算でキャリアプランを明確にし、
そこに向けて必要な努力を整理するのが理想的です。

ですが、2018年時点の社会人3,000人へのアンケートで、
94%の方々が「キャリアプランが不明確」と答え、
キャリアプランが明確」だった方は6%だったようですから、
前述のような相談に対して、無理やりキャリアプランを求めるのは逆効果の可能性もありますね。

ではどうしたらよいか?個人的な推奨は、
「複数のキャリアプランを描けるように、ビジネスサバイバルに必要な8つの能力を均等に伸ばすこと」です。
能力に限りがあると選択肢が狭まります。
シビアな言い方をすれば、能力に限りがあるから今後のことを悩む必要が出てくるのです。

ビジネスサバイバルに必要な8つの能力は下図です。

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1,リーダーシップ
この先AIがどんなに発達しようが、
働く環境が劇的に変化しようが、
全ての仕事において、完遂すべきことや必要な目標は消えることはありません。
そうなると必ず組織が必要になります。
いくらフリーランスが主流になっても、やはりそのフリーランスを組織する必要があるのです。
組織がある限り、誰かがリーダーシップを取らなければ結果が出ません。
リーダーは矢面や銃口に真っ先に立ち、御褒美は最後に受け取る犠牲心が問われます。
一見すると損な役割だからこそ、どんな時代でも重宝されるし、高い報酬も得るのです。
リーダーシップは20代前半までの過ごし方で適正の有無が露骨になってしまうものの、
覚悟次第で30代40代からでも努力や成長の余地はあると思います。
この能力を持っておいて100%損はないです。

2,マネジメント
1とほぼ同様ですね。
この先、世の中が劇的に変化しようが、
仕事と組織という概念がある限り、マネジメントは不可欠なので、
マネジメントの経験とスキルと実績を持つとメリットが非常に大きいです。
色々な話を聞くと、ここの希少価値は増すばかりのようですしね。

3,セールス(営業力)
これは独立含めどういうキャリアプランを描こうが、
確実に必要なスキルだと思います。
これについては難しく考えず、
自身が魅力を感じている内容を、
様々な人に伝え、周囲を巻き込む力が重要と捉えると良いと思います。

4,ストラテジー(戦略立案力)
これは意味が広義ですが、まずは精度の高い事業計画が作成できることと捉えるとよいでしょう。
会社がある=事業があるわけで、
付随して全ての会社に事業計画は必要なのです。
そして事業計画を作成するにはストラテジーの能力が必要ということですね。
かの有名な競争戦略の第一人者マイケル・ポーター氏は
「戦略とは、何をやらないかを決めることである」と唱えています。
まずはこの概念から学んでいくと視野が広くなるでしょう。

5,デシジョンメイキング(意思決定力)
会社という組織の現状は、
全ての要素が誰かの意思決定によって構築されています。
4とも紐づく要素ですが、
トップオブトップの企業でない限り何らかのリソースは有限ですから、
全てをチョイスできるという局面はありません。
そのため、世の中の大多数の企業はデシジョンメイキングが実施できる人材が必要なのです。
基本的にどの企業も意思決定は経営層が実施していくわけですが、
歯に衣着せない言い方をすれば、
この能力がないといつまでも経営層に抜擢されることはないので、
そこに野心のある方は、経営層がどういうプロセスや思考回路で、
どういう意思決定をしたか分析をして、
いつ抜擢されても能力を発揮できる準備をしておくことを推奨します。

6,アクション(行動力)
ビジネスのカリスマ堀江氏は、
「これからの時代に必要なのは、座学より行動したやつ。何もわからないけど“行動力はある”ってやつが一番強くて、得してる」
と断言してます。
これ以上の補足は不要でしょう。
行動力を伸ばすには自身が行動することに慣れることが必要です。
そしてまず行動!というマインドセットは、
明日何があるか分からないことを念頭に置くことで十分かなと思います。
誰もが尻込みするような局面で、真っ先に挙手するようなイメージと準備が常に必要ですね。(この要素は1にも紐づきます)

7,プロブレムソルビング(問題解決力)
変化の激し過ぎる昨今で、
全く問題がない会社なんて1社もないと想像に容易いです。
そのため、的確に何が問題なのかを見極める力、
そして問題に「取り組む意思」をくわえて課題を設定し、
解決に導く力はどの会社でも重宝されます。
この能力は、現象と原因を構造化(ロジックツリー)していくことの積み重ねで能力を伸ばせます。

8,コンプライアンス
絶好調だった会社が突然急降下・・
優秀なビジネスパーソンが職を追われる・・
こんな話を聞いたらまず真っ先に法律が絡んでいると疑います。
どんな企業も、どんな優秀なビジネスパーソンでも、
法的素養を備えていないと、足をすくわれることがあるということです。
専門家ほど詳しくなる必要はないですが、
少なくとも携わっている事業において、
法的なリスクはなにか、即答できるくらいでないといけません。
くわえて、事業以外でも、コンプライアンス絡みで弁護士とコミュニケーションできるくらいの浅く広くのリーガル知見があると尚良しです。
ちなみに先日、この内容にも絡む下記のような素晴らしい動画があったので共有します。

www.youtube.com

動画内10分49秒にもありますが、
日本では「契約書が勝つ」のです。

以上、8つの能力の話でした。
長文になってしまいましたが、
キャリアプランが不明確であるならば、
複数のキャリアプランを描けるように、
ビジネスサバイバルに必要な8つの能力を均等に伸ばし続けることを強く推奨します。
注意事項としては、どこか1つの能力だけ尖らせるというのは、
過去にはスペシャリスト需要がありましたが、これからの時代においては逆にリスクにもなり得るので推奨しません。
あくまで8つを均等に成長させることが肝要です。
この8つの能力をMAXに近い形まで持っていければ、
(会社や市場次第ですが)まず年収4桁は普通に狙えるでしょうね。
ではまた。