これはもうフランチャイズ本部中枢歴が長い自分の結論に近いです。
「SV視点では加盟店の数字こそ正義」
どういう切り口で何の話かと記しますと、本部と加盟オーナーの関係性の話です。
真っ当にフランチャイズ本部を立ち上げ、真っ当に加盟開発をしていくと、
自然と全国各地で加盟オーナーが誕生します。
加盟オーナーは多種多様なバックボーンを持った方々です。
年齢も性格もキャラもバラバラです。
本部への忠誠心が強いオーナーもいれば、
本部への忠誠心が低いオーナーもいます。
本部のSV目線で見ると、
当然、人柄も良く、忠誠心が高いオーナーのほうが絡みやすいし、
何かと特別扱いしたくなってしまいますよね。
ここで1つケーススタディ的に問いをします。
1, 人柄が良く、本部への忠誠心が強いオーナー。だが運営する店舗の業績が芳しくない
2, 我が強く、本部への忠誠心はけして強くないオーナー。だが運営する店舗の業績は絶好調
このような2人のオーナーが存在した場合、
3年後、5年後も加盟オーナーとして活躍いただいているオーナーはどちらでしょう?
色々なケースはあると思いますが、
今回の記事では「2が正解」と言い切らせていただきます。
どういうことかと記しますと、
これ現在率いるフランチャイズのSV陣営によく伝えることなのですが、
「加盟店の数字こそ正義」なのです。
前述の1のケース、いくら本部への忠誠心が強く、人柄が抜群だからって、
数字が悪く、ずっと赤字垂れ流していたら、結局その加盟オーナーは離脱してしまうのです。
そりゃそうですよね。
SVに対して「本当はもっと●●さんと一緒に仕事をしたかった・・」という言葉をいただいたとて、
離脱した後、まあ接点なんて無くなってしまいます。
一方、前述の2のケースはどうでしょう?
我が強いため、SVに対して主張ばかりしているとしましょう。
SVもストレスを抱えます。
当然に加盟オーナーもストレスを抱えているでしょう。
この関係性だけで見ると、このオーナーが3年後も5年後も活躍している想像が付かないですよね?
ただ面白いもので、フランチャイズではこういうオーナーが数年後も活躍しているケースは多いのです。
加盟オーナー視点で見たときには、
(その不満の性質にもよりますが)多少なりとも本部への不満があったとしても、
数字が出ていれば撤退の経営判断をすることはないんです。
特に法人の場合は、収益性が高い結果が出ていれば、撤退の経営判断なんてしません。
そうなると、本部とすればその加盟オーナーと長い付き合いになります。
そしてその長い年月の中で、何かと本部との接点が生まれますよね。
真っ当な本部であれば、本部もどんどん進化していきますし、
SVもそのオーナーと長い付き合いになってくると、
●●オーナーには実はこんな魅力があったのか!と気付く機会が何度も訪れるわけです。
つまり数字が出ていれば自然と長い付き合いになり、
序盤で多少のいざこざがあろうが、
接点の中でお互いの魅力を気付く機会が何度もあるため、
結果として良好な関係性となっていくケースがあるということです。
関係性は悪いが業績好調→加盟オーナーは撤退しない→長い付き合いになる→お互いの魅力に気付く機会が何度も訪れる→関係性が強固になる
こういう一連が実現できます。
鶏が先か卵が先かみたいな話ですが、
SVはオーナーのマインドや考えを是正するよりも、
先にまずその加盟店の数字だけを考えればよいのです。
繰り返しますが、数字さえ上がっていれば(真っ当なFC本部であれば)マインドや関係性を盛り返すことができるチャンスは何度もあるためです。
こういう背景からSV視点では「加盟店の数字こそ正義」なのです。
ではまた。