フランチャイズオーガナイザーのブログ

フランチャイズをオーガナイズする仕事をしております。約10年間、率いたチームメンバーの離職率0%。立ち上げたフランチャイズは加盟募集開始から3年で100店舗を突破しました。前々職のフランチャイザー時代には、オーナーコンサルタントチーム責任者としてFC店継続率96%を実現。その後、コンサルティングファームを経た現役のフランチャイズオーガナイザーとして「フランチャイズ業界健全化→地方創生→日本経済活性化に貢献」このためにブログを綴っております。

フランチャイズ戦術シリーズvol.2「MO制度」

さあ、やってきましたフランチャイズ戦術シリーズです。

第1回目は「ターンキー制度」を紹介しました。
フランチャイズ戦術シリーズvol.1「ターンキー制度」 - フランチャイズオーガナイザーのブログ

第2回目の今回は「MO制度」です。
御存知でしょうか?
もしローソンオーナー以外で御存知という方は、
よほどのコアなフランチャイズ業界人かコンビニフリークか新浪フリークかでしょう。笑

少しヒントを出しましたが、
MO制度とは、新浪剛史氏がローソンの社長だった時代の2010年に発案→導入された制度です。
当ブログでも何度も記しているように、
自分がフランチャイズに情熱を捧げ、フランチャイズオーガナイザーとしての道を追求するキッカケとなったのは「新浪剛史氏のローソン改革」に魅了されたから、です。
このMO制度は改革の1つの柱でした。

MO制度のMOとは、マネジメントオーナーを指します。
ではマネジメントオーナー制度とは、どんな内容なのか?
端的に表すと、
「基準を満たして選出された本部認定のマネジメントオーナーの運営店には、
従来のオーナー以上に適切な権限委譲をすると共に、SVは巡回しない」
という制度です。
詳細は以下をどうぞ。

マネジメントオーナー制度・フランチャイズ戦術マネジメントオーナー|ローソン
https://www.lawson.co.jp/company/ir/library/annual_report/2018/pdf/ar2018_P36-37.pdf

MO制度を導入すると、どんなメリット・デメリットがあるでしょう。
明朗にするべく、FC本部側のメリット・デメリット、
そして加盟オーナー側のメリット・デメリットを纏めました。

<FC本部側>
メリット
・SVの人員削減
・MOが主体的に考え・行動をするため、MO発信の現場視点の実践的なアイデアが波及されて全体の売上向上に繋がる可能性が高まる
・MOはいわばミニ本部として多店舗展開が容易になり、結果的に全体の店舗数拡大が促進される
・新たな業態の実験機能も直営ではなくMOに任せることが可能
・総じて本部とMOの連携は強固になる

デメリット
・MOの力が強まり、本部への主張が増え、対立が生まれやすくなる懸念
・本部の加盟店への統制力が弱まる懸念
・MOとそうでないオーナーの温度差が生じ、そのケアの必要性
・MO以外のオーナーへは結局従来どおりSVの巡回は必要

<加盟オーナー側>
メリット
・MO自身が運営する地域内ローソンでは、独自の戦術発案や実行が可能
・MOに選出されると、FC本部経営陣とダイレクトのコミュニケーションが可能
・MOにはFC本部からPCを貸与され、運営店の発注状況や一覧を確認できるツールが提供されるなど、経営面へのサポートが手厚くなる
・MOになると、そのMOに雇用されている従業員はSC(ストアコンサルタント)というMO管轄内において本部SVのようなタスクを担うことが可能になるため、従業員のモチベーションに繋がる
・新業態の実験などに優先的に関与できる
・目指せMOという明確な目標を持つことができ、向上心を持ちやすいカルチャーが生まれる

デメリット
・本部とMO、本部とMO以外のオーナー、MOとMO以外のオーナー・・という3構造が生まれる→MO以外のオーナーのモチベーションが低下しやすくなる懸念
・目指せMOのカルチャーの中で、従来のコンビニよりもアントレプレナーシップが求められるため、運営のハードルが高くなる
・ある意味で本部からの評価に敏感にならざる得ない

こういったところでしょうか。

ちなみにMOに選出されるには、
品揃え・接客・清潔さこの3点に加えて総合満足度を基準とし、
全店へ年に2回、不定期でミステリーショッパーによる抜き打ちの採点があり、
そこの採点が継続的に高水準であることが必要なようです。
これはフェアで良いですし、
フランチャイズチェーンとしてお客様に対してサービスの均質性を担保することに貢献しますし、
メリットは大きいですね。

ちなみに新浪社長がこのMO制度を導入した背景には、
コンビニ絶対王者への対抗策としての思考がありました。
それは絶対王者に対して真逆から攻めるというアイデアです。

コンビニ絶対王者は、本部が頭脳を担い、加盟店が身体を担うような仕組みで、
加盟店は本部の指示どおり動くことだけが求められる「中央集権型」です。
これに対して、同じ中央集権型で挑んでも勝負にならないと判断した当時の新浪社長は、
真逆の「地方分権」を掲げ、
その戦略の実効策としてMO制度という戦術を導入したのです。いや~面白い。策士ですよ。
まだまだ新浪ローソン時代の絶対王者に対しての戦略や戦術には面白いものがたくさんあり、
これ以上書くと膨大になりそうなので、ここで自制します。笑
興味ある方は以下の書籍をどうぞ!

書籍「個を動かす/新浪剛史~ローソン作り直しの10年~」

さあ今回は、MO(マネジメントオーナー)制度というフランチャイズ戦術について紹介をしました。
これは約10年前ローソンという大企業での話ですが、
性質的には、実は小さなFC本部ほどニーズが高いと感じます。
(この戦術を上手に活用できることが大前提ではありますので御注意を)

これまでの日本フランチャイズ史には、
ターンキー制度やMO制度に限らず、多数の尖ったフランチャイズ戦術がありますので、
今後も不定期ではありますが、徐々に紹介していき、
これをお読みいただいている今後FC本部を立ち上げる皆様や、現在伸び悩んでいるFC本部の皆様の突破口になれば嬉しいなと思ってます。
※余談ですが、現在自分が率いるフランチャイズでは、幾つか独自に成功したフランチャイズ戦術があったりしますが、まだ誰も取材に来ないので、笑
それもどこかで当ブログで執筆したいと思います~

ではまた。

マネジメントオーナー制度・フランチャイズ戦術--------------------------------------------------------------------
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