先日、我々のフランチャイズ某店を利用されたお客様からクレームの電話が本部にありました。
そこからこの案件で、SVやら総務やら人事やらが色々情報交換しながら、
その間にもそのお客様からは計5回くらい本社に受電・・
それぞれ他のタスクもあるので散らかっている・・
そんな様子を客観視してました。
こういうとき、ズバリすぐ自分が出ていけば速攻で解決策も出せますし、解決させることができます。
これは全てのマネジメントタスクを担っている方にとって良きケーススタディだと思いますが、
トラブルのたびにすぐ責任者が出てしまっては、
いつまでもメンバーの問題解決能力は向上しないです。
メンバーのビジネスサバイバルに必要な能力(ビジネスサバイバルに必要な8つの能力を均等に伸ばそう - フランチャイズオーガナイザーのブログ)を育む機会を奪ってしまうことに等しいのです。
自ら思考して、相手の心情に合わせた言い回しだったり、
どう解決に導くかを真剣に思考したり、
その経験の積み重ねで問題解決の力は養われていきます。
実際、自分は前々職でオーナーコンサルチーム責任者時代、
エンドユーザーからのFC店へのクレーム案件は、
社内から全て自分やチームメイトに振られ、試行錯誤しながら都度解決に導いてきました。
いま自分があらゆる問題を解決できる能力を持たせてもらったのは、
前述の経験含め、これまでのビジネス人生で、
そういう局面全てに当事者意識を持ち、経験を積み重ねたからに他ならないのです。
そして一方、当時社内でただただ自分にクレーム案件をパスしていただけの方々は、
残念ですが今も問題解決の能力を持ち合わせていないと思います。
トラブルに対してどこか他人事で対応していると、
解決策なんて浮かぶはずがなく、
いつまでも問題解決の力は向上しないでしょう。
そのため、前述のように社内で何かトラブル案件の報告を受けた際は、
まずはその報告をしてきたメンバーが解決策を持っているのか確認し、
その解決策が妥当であれば、背中を押すのみ。
もし解決策が見えていないor誤った解決策の場合は、アドバイスをして背中を押す・・
このように極力その報告相手に対応させてあげて、ヒーローになるのを見守るようにしています。
いちいち責任者が出ていかなければ問題解決できないチームなんて弱小チームですからね。
こうやってチームを強くしていくのです。
当然この方法論は全てに適用するものではなく、トラブルの重要度や深刻度合にもよります。
会社として著しくダメージが大きい見込みのトラブルであれば、
すぐに自らが出ていきますし、
あるいはそのクレームを対応していたメンバーが精神的に疲労してきたり、
ギブアップを宣言したら、パスを受けるようにします。
なのでマネジメント層は、案件の見極めと自らの適切なポジショニングをいち早く整理することが重要ですね。
当然、クレームなんて可能な限り対応したくない、あるいはトラブルとは無縁でいたい・・
そういう方は多いでしょう。
ただその逃げ腰のスタンスが相手を「解決する気があるのか?」という思考にさせてしまい、更にトラブルを大きくするのです。
そのため、トラブルが起きたら、瞬時に真正面から最前線で向き合う覚悟を持ち、
「自分が窓口です」と宣言をすることが、
実は最も早い火消しに繋がりますし、問題解決の能力も向上するし、という風にまさに一石二鳥なのでオススメですよ。
ではまた。