マネジメントを深堀している経営者の方、あるいはマネジメント歴が長い方、
そういった皆様にとっては「何を今更」くらいの有名な理論、それがXY理論です。
XY理論は、アメリカの心理学者であり経営学者でもあるダグラス・マグレガーの著書「企業の人間的側面」の中に登場する理論です。
XY理論と表現しましたが、厳密には以下のようにX理論とY理論に分かれています。
【X理論】
「人間は本来なまけたがる生き物で、責任を取るのを嫌がり、放っておくと仕事をしなくなる」という仮説により、
命令や強制で従業員を管理することが目標達成への近道だというマネジメント手法
【Y理論】
「人間は本来進んで働きたがる生き物で、自己実現のために自ら行動し、進んで問題解決をする」という仮説により、
従業員の自主性を尊重し、各人の高次元欲求を満たすことが目標達成への近道だというマネジメント手法
このように人間の本質を対局で定義して、それぞれの定義に対してのマネジメントスタイルを説いたものです。
類似理論として、性善説と性悪説というものもありますね。
性善説 - Wikipedia
性悪説 - Wikipedia
という風に一通り一般的な理論を紹介した後に、
マネジメント歴約10年で離職率0%を誇る自分の経験談としてズバッと一言で言えば、
「いずれの理論支持者であったとしても極端なマネジメントをしたら絶対上手くいかない」ということです。
以前も書きましたが、マネジメントを追求するなら以下記事の書籍を読めばよいです。
マネジメント分野の中では本当に名著です。
人間という大分類を定義して極端なマネジメントをするのではなく、
そのチームや個々の状況に合わせて、
行動/環境/結果を適切にコントロールしていくべき、なのです。
理由はシンプルに人間は変化していく生き物だということです。
分かりやすいように自分の実体験を一例挙げますと、
今も近い距離感で仕事をしている、とある人物がいますが、
近い距離感で一緒に仕事をし始めた6年前は完全にX理論を駆使しなければならないタイプでした。笑
ただ今では完全にY理論が適応する側のタイプとなってます。
もし自分がそこの見極めが出来ておらず、
ずーっとX理論のマネジメントをしていたら、その人物としては面白くなく、モチベーションが上がらないですよね。
このように一時期X理論のマネジメントがハマっていたメンバーも、
半年後1年後にはY理論がハマるというケースもあり得ます。
ここを判断するためには日頃からよ~く部下を洞察したり、
本音を引き出すための工夫が必要だったりしますね。
ちなみに余談ですが、これをお読みいただいている皆様自身がマネジメントされる側と仮定して、アナタがX理論マネジメントがフィットするか、Y理論マネジメントがフィットするか、それの確認方法があります。
それはこれまでの仕事人生を振り返り、
最も長時間仕事をしていた時期のことを思い返してみてください。
同時にその時期に、なぜ長い時間仕事に向き合っていたのか思い出してみましょう。
その理由が「上司が厳しかったから」「周囲も遅くまで仕事をしている環境だったから」などの方々はX側です。X理論マネジメントを提供されることにより、最大限のパフォーマンスを発揮します。
いやそんなことないと否定される方も多いと思いますが、自覚がないかもしれないですけど、アナタのパフォーマンスを最大化しようと思ったら、X理論のマネジメントが必要なのです。
アナタは現時点で強制されないとパフォーマンスをフルに発揮できません。
一方「自分自身が挙手したプロジェクトだったから」「絶対にコミットしたい目標があったから」などの理由により、その時期に最も長い時間仕事に向き合っていた!という方はY側マネジメント需要が高いです。
当然X側マネジメント需要が高い方が駄目とかいうわけではないですが、
Y側マネジメント需要が高い方のほうが自立に近いタイプではありますから、どちらがレベルが高いかは一目瞭然ですよね。
閑話休題。
今後の日本は人口減少に歯止めがかからず、どの会社も人材確保に苦労しますよね。
「俺のマネジメントはこういうスタイルだ!付いてこれない奴は辞めてもらってOK!」
なんて極端なことを経営者や経営幹部が言ってたら、
1年後3年後とじわじわと人が離れていくでしょう。
人が離れ、会社としての生産性が落ち、
「あっ俺のマネジメントが間違っていたんだ・・」と気付いた時には時すでに遅し、です。
こうならないためにも、全てのマネジメント層の皆様は、
X理論Y理論をベースとして学び理解しつつも、以下を肝に銘じておきましょう。
「人間は放っておくと仕事をしなくなるときもあるし、
自己実現のために自ら行動し、進んで問題解決をするときもあるので、
その人間の「今」に合わせて、行動/環境/結果を適切にコントロールすることが目標達成への近道である」
X理論Y理論のミクスチャー、これを自分独自のS理論として提唱します。笑
今回の内容があらゆるマネジメント層の皆様の気付きになり、
そのもとで働く従業員の皆様がイキイキと仕事をしていくことに繋がれば幸いです。
ではまた。
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株式会社フリグマ(Flegma,Inc.)代表取締役
フランチャイズオーガナイザー主宰
佐々木翔(sho sasaki)
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