フランチャイズオーガナイザーのブログ

フランチャイズをオーガナイズする仕事をしております。約10年間、率いたチームメンバーの離職率0%。立ち上げたフランチャイズは加盟募集開始から3年で100店舗を突破しました。前々職のフランチャイザー時代には、オーナーコンサルタントチーム責任者としてFC店継続率96%を実現。その後、コンサルティングファームを経た現役のフランチャイズオーガナイザーとして「フランチャイズ業界健全化→地方創生→日本経済活性化に貢献」このためにブログを綴っております。

フランチャイズ裁判はお互いにとって無駄

あえて刺激的なタイトルにしてみました。
誤解が生じてはよくないので最初に明言しますが、自分は無駄な争いが大嫌いです。

自分のフランチャイズオーガナイズのスタイルは、
オーナーと調和を取り、オーナーと一緒にブランドを高みに引き上げ、
全体の価値向上=1人1人のオーナーへの還元
という事を意図しています。
つまり、こちらが主体でオーナーと争うという発想が全くなく、まず調和という考えです。

当然に争いを仕掛けられるのも避けたいため、
そのためにも加盟契約前に最終面談を実施し、
フランチャイズ契約前というフェアな状況下で、
雑なFC本部なら細かに説明をしないであろう契約書に書かれているリスクや、
商売における経営の絶対的留意点を改めて説明しています。
(加盟契約後に実はこんなリスクがあって・・と伝えるなんてアンフェアですからね)極力フェアにクリーンに加盟開発をしてきました。
加盟前最終面談をする際には、
「私とお会いしたからといって加盟しなければならないということは一切なく、加盟しないという選択肢もありますからね。」と明確に伝えます。

高飛車な意見などではないですが、
こちらから「加盟をしてください。お願いします。」
と懇願して加盟いただくことは一切ありません。
現在のフランチャイズではそこを徹底しており、
現担当のAちゃんに兼任的に担っていた加盟開発を引継ぐときにも
「絶対に営業してはならない。事業は背中を押されてやるものではない。
加盟検討者の主体的な経営判断をけして奪わないように、自身を営業マンだと思わないようにしよう。」
と告げ、今なお口酸っぱく言い続けています。

営業はしませんが、当然フラットに必要な情報提供は差し上げます。
平均値を聞かれたら、加盟を検討するうえでその方には必要な情報なのでしょうから、きちんと平均値を答えます。
ですが、不思議なことに平均値を答えただけなのに、
「加盟して開業したらその平均値が必ず結果として出る」
と捉える方が極少数いらっしゃるのです。
これは本当に不思議です。

そもそも我々のフランチャイズに限らず、
大概のフランチャイズ契約書や法廷開示書面(該当業種以外は情報開示書面)にも、
ほぼ確実に保証の否認が明記されています。
フランチャイズ本部はノウハウを提供するナレッジ産業で、
保証を売っている産業ではないのです。

自分は無駄な争いが大嫌いです。
仕事=勝負事だと思っているので、勝負事は大好きです。
ですが、勝負事と無駄な争いは性質が違います。
無駄な争いとは何か?
それは勝負の前から勝敗が明確なことです。

いつだかも書きましたが、大事なことなので再度以下の動画(10分42秒~)を御紹介します。

www.youtube.com

最後は契約書が勝つのです。

基本的にFC契約は、ノウハウを提供する側のFC本部が裁判で不利にならないように構成されているのです。
なぜならシンプルな話ですが、真っ当なFC本部であれば、極論ノウハウを提供しなくても(FC加盟店を無理に増やさなくても)困らないためです。
契約書に明記されていることで争うのは無駄な争いなのです。これが現実です。

当然に契約書がそもそも公序良俗に反するものだったり、
以前考察シリーズで紹介した不二家の事例のように、
考察シリーズ「不二家」③ - フランチャイズオーガナイザーのブログ
明らかにFC本部側に落ち度があり、
契約書に紐づく内容で、FC本部側の契約違反(不二家の事例はブランド価値維持義務違反)があった場合は、
加盟店側が勝つケースもあると思います。
ですが、少なくとも公序良俗に反していないFC契約書で、
FC本部側が契約書に紐づく契約違反をしていないのであれば争ってほぼ勝ち目はないです。
なぜなら繰り返しますが、
大概のFC契約書には保証の否認を含め、
事業成否はアナタ自身の責任ですよという内容が網羅されており、
法的には、加盟者がその内容をじっくり読み、理解したから署名をして押印したと捉えられます。
事業が上手くいかなかったから、
FC本部を訴えるというのは勝ち目はないです。
署名と押印は経営判断の証なのです。証に言い訳は通じません。

この手のフランチャイズ裁判では、
しょっちゅう説明義務違反が争点になりますが、
加盟を検討される方がFC本部の説明が不足していると感じるなら、
署名・押印をしなければよいと裁判で判断されるだけです。
(もちろん脅迫されて署名や押印をせざる得ないなら別ですが・・)
FC本部の説明義務違反を唱えるより、自身の情報収集不足を嘆くべきです。
そのほうが間違いなく次のステップでの成功確率が高まります。

FCに加盟する(あるいは加盟した)からには、
FC本部の契約違反がない限り、何かあったら訴訟という考えは捨てるべきです。
前述のように、現実問題として加盟オーナー視点で全く意味がないためです。
結局はFC本部が勝つ争い(あるいは万が一勝ったとしても希望額には到底かけ離れる着地)に、お金も時間も割かれるのです。
たった1つの判決が出るまでに驚くほど膨大に時間がかかります。
そしてその末の判決が苦いものである・・・これはお互いにとって無駄だと思うのです。

それであれば、次のチャレンジに頭も資金も使った方がアナタや会社のためです。
また、フランチャイズ加盟店のEXITとして裁判以上に有益な着地というのはいくらでもあるのです。経営者として適切な情報収集をしましょう。

今回の内容は記すべきか非常に迷いました。
おそらくこの内容を記さない方が好感度は保てていたことでしょう。笑
ですが「フランチャイズ業界健全化」に向けては、
良質なFC本部を増やしていくだけでは駄目で、
大変恐縮ですが、ジー側のレベルアップや発展も不可欠だと思い、執筆させていただきました。

これらを踏まえて、
FC加盟を今後検討される方々の視点で重要なスタンスを最後に纏めます。

それはまずFC加盟を想定せずに、自分で事業を立ち上げるというスタンスです。
新事業を立ち上げる構想を練り、自らが真剣に事業計画書を作成。
現時点での御自身が活かせるリソース(ヒト・モノ・カネ)を思い浮かべ、
その中で実現できる事業を計画してみてください。
事業を計画したら、様々な人にプレゼンしてみてリアクションをもらってください。
リアクションがポジティブであったら実際に行動してみましょう。
その事業計画書が本当に素晴らしいものだったら、すぐに協力者が現れます。

ですが大概の場合、行動した後に色々な障害にぶつかります。
そしてその障害が、FC加盟をすることによって解消あるいは緩和できそう・・
要はFCに加盟することに、事業実現の観点から確かなメリットを感じたら、
初めてそこでFC加盟を検討するというプロセスが真っ当です。

「新事業をやろう!」と言って、
とりあえずアントレを見る・・比較ネットを見る・・webリポを見る・・
大変恐縮ですがこれは思考停止に近いです。
我々のフランチャイズ加盟前最終面談でも、
なぜFC加盟なのか?なぜ我々のフランチャイズである必要があるのか?
このあたりの根拠が論理的でなかったり、どこか他人事のような理由を述べる方に対しては、
大変恐縮ですが、ネガティブな審査結果とするようにしてます。
それがお互いのためだからです。

フランチャイズオーガナイザーと名乗り、
フランチャイズに情熱を捧げる者の意見としては、
一見矛盾するような意見に見えるかもしれませんが・・・
独立や新事業を検討するなら、
「まずはフランチャイズ」という発想は捨ててください。
最初は自分自身で事業を立ち上げる発想を持ってください。
フランチャイズに加盟するというのは、あくまで経営戦略の1つの選択肢に過ぎないのです。
そのうえで合理的にメリットを感じるFC加盟先を発見したら、そこで初めてFC加盟を検討することが肝要です。
ではまた。

フランチャイズ裁判・フランチャイズ失敗

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